安定志向だった僕が、2度の転職を経てたどり着いた「自分軸で選ぶ」働き方の価値観

「安定した会社こそが正義」

「大きな組織にいれば心も安定する」

「世間体の良い肩書きがほしい」

かつての僕は、そう信じて疑わない超安定志向の会社員でした。

今の仕事に大きな不満はない。でも心のどこかで、

「本当にこのままでいいのだろうか?」

「この仕事は、自分じゃなくてもできるのでは?」

というモヤモヤが消えない。

この記事は、僕が「安定」という鎧を脱ぎ、2度の転職を経て「自分軸」というコンパスを手に入れるまでの記録です。僕の価値観の変化が、あなたのキャリアを見直すヒントになれば嬉しいです。


目次

大企業で学んだ“安定の安心感”と限界

なぜ僕は安定にこだわっていたのか

僕がこれほどまでに安定にこだわっていたのには、大きく3つの理由があります。

  • 会社員が「当たり前」という環境要因

親族の多くが大企業勤めだったこともあり、「良い大学を出て、良い会社に入ること」が疑いようのない正解だと信じていました。

  • 他人の評価を気にしすぎる性格

周りからどう見られるかを常に気にしてしまい、「すごいね」と言われる肩書きが自分の価値だと思い込んでいました。

  • 「本当にやりたいこと」がわからなかった

明確な夢や目標がなかったため、「とりあえず安定した大きな船に乗っていれば安心だ」と考えていたのです。

こうした価値観のもと、就活でも「世間体の良さ」を優先し、幸いにも大手企業に入社。しかし、そこで待っていたのは、思い描いていた理想と現実のギャップでした。

歯車感と成長実感の薄さ

年功序列が根強い安定企業。福利厚生も教育制度も充実し、長く勤めるには最高の環境。

一方で業務は細分化され、大きな仕事の一部しか見えない。自分の仕事が「誰のどんな価値」につながるのかが実感しづらかった。

転職を決めた引き金

入社3年弱、自分のスキルや実力が上がらない危機感が募り始めました。

同級生は専門性を積み上げていて、肩書や役職を手に入れ、目に見える成果を上げているような気がしていました。

良くも悪くも変化のない状況のまま、「将来後悔するのではないか」という恐怖が、「変化のない安定を手放す」という恐怖を上回った瞬間に転職を決意しました。

1社目で気づいたこと

  • 大企業の制度面の厚みは圧倒的。
  • ただし全体像が見えにくく、裁量が小さい。
  • 個人の成長実感より組織の効率が優先されやすい。

専門性と自由を得た2社目。そこで失った「時間」

実力主義の大企業へ

次は「専門性」と「個人裁量」を求めて、より実力主義の大企業へ。

直行直帰の自由と引き換えに、数字に追われる日々。厳しい環境で確かにスキルは伸びました。

これは自分の実力か、会社の看板か

そんな中、成果は出ているのにモヤモヤした気持ちがありました。

「これは本当に自分の実力だろうか? 会社の優良なサービスやブランド力のおかげではないか?」

という不安が消えませんでした。

また周りで起業や独立する同世代のニュースが聞こえてくるたびに、焦りを感じていました。

「この会社の看板がなくなった瞬間、自分は何者でいられるのだろうか?」

息子の誕生で一変した優先順位

決定打は子どもの誕生でした。

仕事が終わって帰宅したときには、すでに眠っている息子を眺めるだけ。一緒に遊んだりコミュニケーションをとる時間さえも十分ではなかったです。

家族の時間がほぼ取れない現実に向き合い、生涯この働き方は出来ないと悟りました。

2社目で気づいたこと

  • 厳しい環境は成長を加速させる。
  • ライフステージによって、仕事に求めるものは変わる。
  • 会社の看板=自分の実力だと錯覚しやすい。

中小企業で見つけた“自分軸の働き方”

3社目の選定基準(年収でも規模でもない)

  1. 仕事と私生活のバランスが取れること
  2. 未経験職種に挑戦できること
  3. 看板に依存しない規模感(中小企業)

 結果として

通勤は1時間超→15分 

営業→経理メインのバックオフィス

大企業→中小企業

これまでと真逆の選択が、僕の自分軸を明確にしてくれました。

「何でも屋」だから育つ、会社を動かす力

メインの経理業務にとどまらず、調達・設備保守まで担当。

会社全体を俯瞰し、ゼロから仕組みを作る力が鍛えられました。

また経営層との距離が近く、意思決定の速さと自分の仕事の影響をダイレクトに感じることで、「やりがい」を感じることができています。

営業「する側」から「される側」を知ったことで、「する側」の経験を活かして交渉力も磨かれました。

かつては自分が提案する立場でしたが、今は様々な業者から提案を受ける立場に。

これにより、相手の意図を汲み取り、コストと品質を見極める力が養われました。

顧客として企業のサービスに向き合った経験は、社内の課題を発見し、解決策を考える上でもかなり役立っています。

本業は土台、副業は挑戦。最強のバランス

正直にお伝えすると、制度や待遇で大企業のありがたみを感じる場面もあります。

そのため不足分を補い、未来の選択肢を増やすために副業を開始。

副業を始めた際のリアルな記録はこちら

【会社員が副業を始めた理由】0ヶ月目のリアルな記録

  • 本業=生活の土台(安定・信用)
  • 副業=未来の選択肢(挑戦・成長)

 この二刀流が、僕にとっての最適解だと信じています。
とはいえ、本業と副業の両立には時間の使い方が鍵になります。

僕が実践している具体的なタイムマネジメント術は、別記事の【「副業したいけど時間がない…」を卒業!会社員・育児と両立する副業時間管理術】で詳しく解説しています。


僕の“働き方の価値観”まとめ

  • 規模や年収よりも、「価値観に合うか」
  • 安定と挑戦のバランスを、自分で設計する
  • 本業+副業=自分のキャリアという発想

参考:副業は「始め方」より「心の準備」が9割!失敗しないための考え方とは?

参考:【クラウドワークス初挑戦】副業初心者が初収益で学んだリアル体験談


あなたの「自分軸」を見つける3ステップ

僕自身、2度の転職という大きな変化を通して、自分にとって大切な軸を理解していきました。

もしあなたが過去の僕のように「本当にやりたいことが分からない」と悩んでいるなら、ぜひこの3ステップを試してみてください。僕が実際にどう考えたかを例に、具体的にお話しします。

ステップ1:感情を「書き出す」ことから始める

まず、今の仕事で「楽しい、充実する瞬間」「辛い、苦痛な瞬間」を、どんな些細なことでもいいので正直に書き出してみましょう。頭で考えるだけでなく、紙やスマホのメモに書き出すのがポイントです。

【僕の場合】

1社目(安定の大企業)で苦痛だったこと

自分の仕事が最終的にどう役立っているか見えない。「これ、自分じゃなくてもできるな」と感じる。

2社目(実力主義の大企業)で感じたこと

楽しかったこと: 自分のスキルで成果を出し、数字として評価されること。

苦痛だったこと: 平日は子供と過ごす時間がほとんどない。常に数字のプレッシャーを感じていること。

このように書き出すことで、自分が仕事に何を求めているのかが客観的に見えてきます。

ステップ2:「なぜ?」を5回繰り返して本音を深掘りする

次に、書き出した感情に対して「それは、なぜ?」と最低5回、自分に問いかけます。よくある手法ですが、有効です。

これをやることで、表面的な好き嫌いではなく、あなたの根っこにある価値観(=自分軸)が見えてきます。

【僕の場合:「子供との時間が取れないことが苦痛」を深掘り】

なぜ? → 子供の成長をリアルタイムで見届けたいから。

なぜ?→ 仕事も大事だが、家族との思い出は代えがたいと思うから。

なぜ? → 息子の誕生で、自分の人生で最も優先したいものが「家族」だと気づいたから。

なぜ?→ 結局、自分が一番幸せを感じるのは、家族と笑って過ごす時間だから。

この自問自答を通して、僕の働き方の軸は「家族との時間を絶対に犠牲にしないこと」だとハッキリと分かりました。

あなたも「なぜ?」を繰り返すと、きっと「これだ!」という価値観のヒントが見つかるはずです。

ステップ3:転職の前に「小さく試す」

自分の価値観が見えてきても、いきなり転職するのはハードルが高いですよね。僕もそうでした。

だからこそ、まずは「副業」という形で、会社以外の世界に小さく触れてみることを強くおすすめします。

僕自身、副業を始めたことで、「会社の看板がなくても、自分のスキルで人に喜んでもらえる」という貴重な成功体験を得られました。

本業とは違う人との関わりの中で、「ああ、自分はこういう時にやりがいを感じるんだな」という新たな発見もあったんです。

副業は収入を増やすだけでなく、あなたの「自分軸」を確かめるための最高の実験場になります。

いざ副業を始める際にやっぱり周りの目も気になってしまうあなたへ。こちらの記事も読んでみてください。

周りの目が気になるあなたへ。副業に集中するためのメンタルコントロール術


追記:よくある質問(FAQ)

Q. 大企業と中小企業、どちらが正解?

A. 正解は人それぞれ。価値観とライフステージに合う方が「あなたの正解」です。

Q. 年収が下がるのが怖い

A. 収入は大切。ただし時間・裁量・学びなど他の価値とのバランスで判断してください。

僕のように副業で収入の補填をすることも検討してみては?

Q. 最初の一歩は?

A. 小さく副業から。外の市場に触れると、今よりもやりたいことが明確になります。

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